2014年1月10日金曜日

【竹岡一郎作品 No.1】  怒張の国 1   竹岡一郎

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     怒張の国 1   竹岡一郎

発狂し発火し審判(さばき)の日の聖樹

騎士団や聖歌を盾に鏖

天草の一家聖夜の地下道へ

雪を喰ふ仕草いつしか獣めく

むじな獲る名人にして不治の日々

初電話いきなり天下国家のこと

とほくまで征くんだ除雪車におぼこ

雪女怒張の国を見はるかす

   関悦史氏に 二句

雪像踏ん張れ純情のゴーレムよ

ゴーレムの額(ぬか)に棲む語よ雪の声





【作者紹介】

  • 竹岡一郎(たけおか・いちろう)

昭和38年8月生れ。平成4年、俳句結社「鷹」入会。平成5年、鷹エッセイ賞。平成7年、鷹新人賞。同年、鷹同人。平成19年、鷹俳句賞。
平成21年、鷹月光集同人。著書 句集「蜂の巣マシンガン」(平成23年9月、ふらんす堂)。

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