※画像をクリックすると大きくなります。
南仏離騒 小津夜景(詩 李賀)
序句 むばたまの巨大かつらや初オペラ
上楼迎春新春帰 あらたまのやぐらみあぐるミモザかな
暗黄著柳宮漏遅 初葡萄酒いま俗物という渋さ
薄薄淡靄弄野姿 ギャルソンが責め具に見立て茶筅松
寒緑幽風生短絲 初萌えのジャン・ルノワールうたたねす
錦牀暁臥玉肌冷 まじないのごとし寝姿馴れ初めて
露瞼未開対朝瞑 わが春や別離にまぶたあかずとも
官街柳帯不堪折 初枝を手折りし僧のけろりかな
早晩菖蒲勝綰結 初ミサに座し野ざらしを疑わず
挙句 いつになく蓬莱嫌いの句とならん
【略歴】
- 小津夜景(おづ・やけい)
1973生れ。無所属。
0 件のコメント:
コメントを投稿