2014年1月17日金曜日

【竹岡一郎作品 No.2】 怒張の国 2   竹岡一郎

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      怒張の国 2   竹岡一郎


回転木馬みな軍馬にて北京は雪

虹と蛇契れる特区ときどき火事

寒卵虹のうごめく樹に供ふ

前(さき)の世は孤児として雪売りにけり

切歯より生れ広ごるは雪しまき

月の裏では王たちを冰責

狩り倦みて鬆(す)の入る心吹き曝し

狐罠憾みて壊す少女たち

贄また贄雪女また雪女

雪空仰げ血まみれに羞ひて





【作者紹介】

  • 竹岡一郎(たけおか・いちろう)

昭和38年8月生れ。平成4年、俳句結社「鷹」入会。平成5年、鷹エッセイ賞。平成7年、鷹新人賞。同年、鷹同人。平成19年、鷹俳句賞。
平成21年、鷹月光集同人。著書 句集「蜂の巣マシンガン」(平成23年9月、ふらんす堂)。

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