7月27日(金)句会 (兼題「海月」・嘱目吟行句も可)
※句会縦画像 画像をクリックすると大きくなります。
- A会場(23人)
紫陽花の毬が眼にもたれ来し 奥坂まや
仲 寒蝉選
笑ふとき海月虹色かもしれず 土肥あき子
西山 睦選
明日より今日が綺麗と夏の蝶 中村恭子
土肥あき子選
明日より今日が綺麗と夏の蝶 中村恭子
奥坂まや選
理科室の目高の中の金魚かな 中村恭子
- B会場(23人)
日盛の信濃の空を見て飽かず 町田 良
山西雅子選
だまし絵のだます成り行き見て晩夏 河西志帆
櫂未知子選
日盛の信濃の空を見て飽かず 町田 良
井越芳子選
街なかに向日葵さいてポンプ井戸 木内祐子
- C会場(24人)
サングラスうなづくたびに光りけり 西山ゆりこ
本井 英選
虚子居らぬ世の風鈴を見て欠伸 岸本尚毅
中田尚子選
格子より蜜のひかりや町晩夏 大井さち子
対馬康子選
虚子庵のあるじ猫でなく蠅でなく 岸本尚毅
小島健選
虚子庵に汗の背中の男かな 岸本尚毅
- D会場(22人)
帰省子の跳ねて先ゆく懐古園 太田土男
片山由美子選
あらくさに蝶のただよふ土用かな 藺草慶子
山田真砂年選
掬はれてよよと泣きたる海月かな 海野良三
藺草慶子選
藤村の虚子の小諸や落し文 太田土男
平成24年こもろ日盛俳句祭縁由/筑紫磐井
明治39年、高浜虚子は松根東洋城らを交えて句会「俳諧散心」を開いた。「散心」とは仏教用語であるが、気を散らすという意味で、河東碧梧桐が一足先に立ちあげた「俳三昧」に対するアイロニーであった。当初は毎月曜日に集まって句会を開いたという。この会は、間をおいて明治41年8月、第二回目の俳諧散心がホトトギス発行所で開かれた。今回は8月1日から31日まで連日猛暑の中で開催され、このため「日盛会」と名づけられた、参加者は松根東洋城、岡村癖三酔、岡本松浜、飯田蛇笏らであった。
本井英の提唱で現代の「日盛会」を目指し、数年前から「日盛俳句祭」が開催されている。特に3年前からは、虚子が戦争中に疎開して縁の深い小諸市に場所を移し開催し、200人近い参加者を得ている。105年後にあたる平成24年は7月27日(金)から29日(日)までの3日間、小諸市民会館等で開催された。
開催日: 平成24年7月 27日(金)28日(土)29日(日)の3日間
俳句会:(5句出句・5句選)
(この他、28日高原列車吟行句会・28日29日高峰高原吟行会あり)
会場:小諸市民会館及びコミュニティセンター
付帯事業:次の記念講演会、シンポジウム、懇親会とさよならパーティー
①記念講演 7月27日(金)星野 椿氏(「玉藻」主宰)
②シンポジウム 7月28日(土)
テーマ「私にとって季語とはパート2」
司会者:本井英
パネリスト:櫂未知子・片山由美子・筑紫磐井のほか気象協会から金丸課長
シンポジウムについては、既にいろいろと発表されているが、句会の結果についてはよく知られていない。全国から集まった、同じ釜の飯を食った老若男女の雰囲気を味わってもらおうと思い、紹介する。句数が多いので、今回は、スタッフ俳人(お世話役をする中堅俳人たち)特選の作品のみを紹介する。
(参考)
- 第5回「こもろ・日盛俳句祭」のご案内
「俳句の林間学校」、「こもろ・日盛俳句祭」が今年も長野県小諸市で開催されます。現俳壇を担う中堅・若手俳人と共に「俳句会」を楽しんでみませんか。小海線貸し切り「高原列車句会」、高峰高原「バスツアー句会」ほか楽しい企画満載です。お一人でも、グループでもお楽しみ頂けます。
「俳句会」のあとは講演会(今年は、「運河」主宰、茨木和生氏)、シンポジウム、懇親会などなど。
問い合わせ:小諸市立虚子記念館 電話:0267-26-3010
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