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林雅樹(「澤」同人)
梅佳代展
犬涼し頭に紐を載せしまゝ
ばたばた斃るゝ三社祭の若衆が
遺伝子組み換へ高浜虚子ラップが得意夏
藤田踏青(「層雲自由律」「豈」同人、「でんでん虫の会」代表)
宵山の汗汗汗の人柱
ゴシゴシ洗う薬缶と八月の錆色
疫病神見えない処で昼寝する
堀本裕樹
夏燕あさばの庭を廻りをり
蝉鳴くや灯のつきそむる能舞台
荒童の書の走りけり鮎の宿
西原天気(「月天」)
盲牌の鳥を愛でたる夜涼かな
場の風は南テンパイ即リーチ
小博打に沈むは夏の夜の遊び
高橋 比呂子(青森市生まれ。現在「豈の会」同人。現代俳句協会会員。国際俳句交流協会会員。句集『アマラント』『風と楕円』『ふらくたる』)
絵本魔術師つがるからつゆいり
花胡桃あおあおと歳かさねけり
真桑瓜三途の川をすぎゆけり
盛夏の紐経帷子となりゆけり
神楽阪垣に定家葛かな
天城越垣に定家葛かな
花合歓のかがやきありぬ横死など
玫瑰(はまなす)や日に三度逆立ちす
炎暑かな吊り広告にある情死
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