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狐わらし 1 竹岡一郎
大狐星の匂を曳き来たる
狐詫ぶ人の世に吾を置きしこと
雪よりも清き狐の母ならむ
町も森も抜けて狐と夜の高み
狐火の照らす鍾乳洞壮麗
白き尾に夜をくるみけり狐の母
重き瞼に狐の母のすずしき息
嬉し誇らし母も吾も狐であつた
狐の母大自在なる尾を一振り
天籟に狐の母のねび勝る
【作者紹介】
- 竹岡一郎(たけおか・いちろう)
昭和38年8月生れ。平成4年、俳句結社「鷹」入会。平成5年、鷹エッセイ賞。平成7年、鷹新人賞。同年、鷹同人。平成19年、鷹俳句賞。
平成21年、鷹月光集同人。著書 句集「蜂の巣マシンガン」(平成23年9月、ふらんす堂)。
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