【俳句作品】 夏の情景 仙田洋子

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　　　夏の情景　　　仙田洋子

　　　　愛しきものへ　四句

つぶらなる眼をして逝きぬ梅雨の星

たましひの昇るしづけさ梅雨の星

大西日取り残されし我にさす

鎮魂やとめどなく湧く夏の雲

風鈴のときに哀しき音立てぬ

ひよこらの売られてゆきし夜店かな

蟻の国逆立ちをしてのぞきこむ

レモン水カンヌの海の青さかな

ジュピターの色恋自在雲の峰

尺蠖も踊るサンバのリズムかな