2015年1月23日金曜日

第9号 あとがき



筑紫磐井

(今週はお休み)



北川美美

(2015.01.30更新)

東日本大震災が起きた直後、被災した方々に少しでも役に立ちたいと願うのみだった。そのような感情が人の価値基準である雰囲気があったのも確かだ。「俳句なんかやっている場合じゃない。」と思いつつも以前と同様に俳句をつくろうとしている自分に罪悪感めいたものがあった。

あれから四年が過ぎようとしている。あのような未曾有の災害、そして福島第一原子力発電所事故を通して、俳句そして詩歌で何かできるかという問い私自身が答えられたものは何一つなかったし、何ができるかわからないまま現在に至っている。

今度は、深夜に速報されたイスラム国日本人拘束事件をテレビで観てまた同じように「俳句なんかやっている場合じゃない。」ことを思った。

テレビ局の報道スタジオの混乱が伝わり現場の緊迫感が不安感を煽った。しかしその日の午後に予定通りの句会に参加した。会場は満席状態だった。「俳句なんかやっている場合じゃない。」…と思うことが、これからもきっと繰り返されるのかもしれない…と世の中の不安を感じつつ一月尽…。


俳誌『俳句新空間』No.3刊行に向け作業中です。




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