2013年3月29日金曜日

第13号(2013.03.29.) あとがき

北川美美:


春興帖第四を掲載いたしました。

柴田千昌さんの「黒い十人の女」がいよいよ4月から再開します。乞う御期待ください。

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東京での桜の開花が早かったことに加え年度末で気忙しい時です。

●3月19日は八田木枯さんの一周忌でした。東日本大震災の前月まで行われた八田さんの晩紅塾に約半年参加させていただきました。句会は5句出し、二次会は鰻の出前を皆で平らげつつ席題7句出しでした。短い期間にも関わらず吟行にも数度参加させていただき密度の濃い時間を過ごしました。今も四ッ谷にいらっしゃる気がしています。

下記は2011年2月19日(土)晩紅塾最終回の八田木枯さんの投句です。

金砂子腋よりこぼし手毬つく
うすらひの全てに濡れがゆき亘る
紅梅と白梅対ひ火照るらむ
蔓延元年手毬は弾みつつ毀れ
思い寝のなかとゆききの浮水

ふらんす堂より『八田木枯全句集』が4月中旬発刊予定のようです。
http://fragie.exblog.jp/18901983/


●前号のトップページ写真の椅子は北海道阿寒在住の勝水喜一さんの作品です。



http://katsumizu.exblog.jp/

奈良と京都で展覧会があります。お近くの方は是非是非お立ち寄りください。
谷川俊太郎さんが勝水さんの椅子をご愛用です。


2013/3/29(金)-4/7(日) 奈良・ギャラリー夢雲
http://www.39moon.com/blog/cat22336985/index.html
〒633-0316
奈良県宇陀郡室生村向渕415 TEL0745-92-3960


筑紫磐井:


○春興帖の第四(つまり最終回)をお送りする。人数は多くないが最後までご協力していただいた方々には感謝申し上げる。おそらく、次の季節の俳諧帖が早晩開始されることとなると思う。ご協力を引続きお願いしたい。

○「BLOG俳句空間」の母胎となった「詩客」が4月から大きく変化しそうである。どのようになるか予断は許さない。しかし、「BLOG俳句空間」はそのまま継続する予定なので引続きご覧頂ければ有難い。安定した記事を提供し続けたい。

○「二十四節気論争――日本気象協会と俳人の論争――」は次回で最終回の予定である。4月に日本気象協会が「季節のことば」(気象協会の著作権付き)を発表する予定が着々と進んでいると言う情報が入ってきている。その一方で、気象予報士の森田正光氏からは俳人たちの活動に対する激励の電話を頂いたし、気象予報の大先達である倉嶋厚氏にはお宅に伺いいろいろとご教示を頂いた。季語の著作権を設けるなどとんでもない、という点は全く同感であった。

旧暦のついた暦をみると極めて分かりやすくなる規則がある。例えば、キリスト教のイースター(復活祭)は春分の後の満月の最初の日曜日とされているがこうした複雑な規則も、ヨーロッパの暦では、春分(今年であれば3月20日)から春が始まり、春の最初の月は1日ではなく満月(今年であれば3月26日が陰暦の15日)から始まり、春の最初の月の日曜日(3月31日)を祝日と定めたことを知れば自然に理解出来る。これを文化というのである。年によってイースターの太陽暦の日付が変わるからと言って、決して気象協会が左右出来るものではない。


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