2024年2月23日金曜日

第43回皐月句会(11月)

投句〆切11/11 (土) 

選句〆切11/21 (火) 


(5点句以上)

10点句

木枯をスケッチすれば蒼き馬(田中葉月)

【評】透き通った詩世界。──依光陽子


7点句

村芝居大きな日向ありにけり(仙田洋子)

【評】村芝居の中に大きな日向を発見した詩眼。また日向に大きさがあると見た詩的把握に魅かれた。──山本敏倖

【評】 いい日和に、嬌声も聞こえてきそうです。──佐藤りえ


6点句

身に入むや鏡中の人と拭く鏡(望月士郎)

【評】一生懸命に鏡を拭く自分が鏡に映っているのでしょう。他人めいて見えていることが伝わってきました。──篠崎央子


水底の倒木古りぬ初紅葉(小沢麻結)


雁の列少し遅れて魔女が飛ぶ(篠崎央子)

【評】 1句目にトンボがいて、この魔女は新米のキキだろうか?今や魔女のイメージも奇々怪々に多々!39句目のインク壺には文字にならないイメージが嬉嬉として、列を遅れて飛遊している‼──夏木久


5点句

一滴の夜をこぼして枯真菰(田中葉月)

まだ文字にならない夜長インク壺(望月士郎)


(選評若干)

アイドルの会見深き霧の中 1点 内村恭子

【評】 朝のワイドショーでお馴染みとなった風景だが、川柳のように揶揄しているというわけではない。アイドルや芸能界は、非日常だけに我々の生活を先取りしていることがある。人間や社会の深淵をのぞきこませる風景でもある。なぜなら同じ人間がしている愚行だからだ。──筑紫磐井


国滅ぶコスモス風に従えば 3点 松下カロ

【評】 コスモスと国との関係はないが、風に従うという楽な流れに動くことから、その国政を憂う様子が伝わってくる。──辻村麻乃


コロッケの衣のとがる冬隣 4点 飯田冬眞

【評】 食べればサクッと音がするカラッと揚がったコロッケですね。感覚に共感できると思いました。──小沢麻結


にんげんに被服のきまり藤袴 4点 堀本吟

【評】 たしかにそういうことがあるなと。──依光正樹


菊人形匂ひがぬけて魂ぬけし 2点 水岩瞳

【評】 生花を用いた造形物から失われゆく精気のようなものが順序立てて詠まれており空恐ろしくなった。あるべきものから最後まで抜けないものは何だろう?──妹尾健太郎