筑紫:今日は仁平勝さん、堀田季何さんとの三人で、議論したいと思います。テーマは「俳壇無風論」。話の大きな流れは、俳壇が無風かどうかというのを、それぞれの立場からご議論いただく。それから、私が提案したのが、やはり俳句に関する歴史観のようなものが稀薄になっているというところも、俳壇無風の原因になっているような気がします。これはいろいろご議論のあるところで、いやそんなことはない、とか、そんな歴史観なんて要らないとかいう立場もあり得るので、自由に、忌憚のないご意見を伺いたいと思います。
(中略)
特に私が考えたことは、俳壇無風ということを可視化してみようということです。近代俳句が生まれてから現在までを、二十五年という単位で分けていって、その時々の風力を示そうとしたわけです。