榛の花
雨垂れを受けん椿の紅をもて
くちびるにくちびるの味春の鳥
電線も古巣も雨を受けきれず
榛の花垂れて水辺のきらめきて
春泥や間に合はぬとは知りつつも
・・・
青と赤のこと。
駅前で郵便ポストを探した。ここにあった筈……。あった! でも、これ、本当にポストなの?
今まで赤いポストがあった所に青いポストが立っているのだからちょっと疑った。どう見ても形はポスト、口はちゃんと2つある。というわけで投函したのだが。
後日聞いたところでは、青というのはJリーグ「ガンバ大阪」のチームカラーだとのこと。その「ガンバ大阪」のホームタウンは大阪府吹田市である。故に「ガンバ大阪」のある町ということを市を挙げて意識してゆこう、市民こぞってチームを盛り上げようではないかとの運動の一環として、郵便ポストをチームカラーにラッピングしたということのようだ。
前から横から眺めてみると青と黒の基調にエンブレムやマスコットキャラクターや「My Town My GANBA」の文字やらが描かれている。
吹田市内では市役所前をはじめとする10か所のポストをラッピングしてあるそうだ。私が利用するのは月に一度訪れる阪急電車北千里駅のロータリー前のポストだけなので、他は全く知らないのだが。
でもポストをこんな風に自由にできるとは知らなかった。手続きなど色々あるのだろうけれど。
今の町へ引っ越してきて2年半になるが、越してすぐに道端に置かれた赤いベンチに気が付いた。
3人掛けられそうだが、2人で丁度いいぐらいの可愛いベンチである。よく見ると「赤いベンチプロジェクト」とのプレートが付いている。スーパーの前、神社の境内、道路沿いなどに置かれていて、休憩などに自由に使ってもよさそうな雰囲気である。
このベンチが置かれたのは、脚を骨折された方が、しばらくの間松葉杖の生活になった。通院時などにその不自由さに疲れて、休める所を探したが見つからない。ちょっと休みたいときに、座れる場所がないのは辛い。このことから、ベンチを置くことを思いついた、それが始まりだったとのことである。
その呼びかけに応えた人たちが集まって、資材、大工の経験、塗装の技術などの提供があり実現したとのことである。
現在、私が知っているのは4台だけだが、全部で10台のベンチが置かれているのだとか。
高齢の人が多いけれど、座って話し込んでいる人や、買物の整理などをしている人を見かけることもあり、有意義に利用されているようである。
(2024・3)