2017年5月5日金曜日

第65号 あとがき


ゴールデンウィークを直前にしてトラブルが生じた。このため、更新の日時を少しずらすことになったが、お許しいただきたい。これもあって、色々自由度の高かった誌面が少しの間不自由になるかも知れない。

「週刊俳句」に比べ我々のBLOGは、この9年の間に「豈ーWeekly」→「俳句樹」→「詩客」→「BLOG俳句空間」→「BLOG俳句新空間」とめまぐるしく変化してきた。これは我々のBLOGが限定会員方式であり、一般投稿者によって運営されていないためであろう。限られた会員の趣向の変化に応じて、内容も変わってしまう。「BLOG俳句空間」のURLが「sengohaiku」を使っているのは、当時「戦後俳句を読む」のシリーズを続けるつもりでいたからだが、いつの間にかたち消えてしまった。URLだけが残っている。今は、「西村麒麟北斗賞受賞記念鑑賞」と「平成俳壇アンケート」がいつまで続くか分からないままに進んでいる。アミーバーのように形を変えながら進めて行くこともBLOGとしては健全だと思っている。
また何よりの特徴は、紙媒体と結びついていることで、BLOGは読まないが、冊子「俳句新空間」は読んでいただいている方もいるということである。選択は読者にまかせられている。足の速い問題をBLOGで取り上げ、紙媒体にするのは、慌ただしい時代にふさわしいことかも知れない。それに対応できなくなっているのが、従来の雑誌かも知れない。

つい先頃も「萬緑」が終刊したが、もっとみじかで驚いたのは、川柳作家樋口由紀子氏が発行していた「川柳カード」「MANO」がそれぞれ3月、4月に終刊したことだ。この2誌に参加されているいわゆる現代川柳の作家たちは、私たちとも馴染みが深く、一部の人は我々のBLOGに一時期参加していただいていたことがある。「萬緑」のような歴史がある雑誌が継続困難になる一方で、若い世代が中心となり機動的と思われている「川柳カード」「MANO」も継続できない理由があるわけだ。個人の意志だけでどうにもならない、周囲の状況がそうした結論を導き出すのだろうか。もちろんこれらの雑誌の終刊は上に縷々述べたこととは関係ないことかも知れないが、同じ雑誌発行者として身につまされることではある。(T)

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