2013年4月26日金曜日

【俳句作品】 傘の骨 / 曾根毅

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   傘の骨   曾根毅

原発の湾に真向かい卵飲む

燃え残るプルトニウムと傘の骨

折り鶴は羽を尖らせ別れ霜

寒き夜核分裂を繰り返し

断崖や批評のごとく雪が降り

放射状の入り江に満ちしセシウムか

原発を探しておりし風見鶏

海底の火口を思い日脚伸ぶ

釣筏昨日の雪を揺らしおり

海髪として靡く千年若狭かな

【略歴】

  • 曾根 毅(そね・つよし)

1974年香川県生まれ。「LOTUS」同人。現代俳句協会会員。

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