2013年5月24日金曜日

【俳句作品】 寛大 / 依光正樹

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  寛大     依光正樹

風鈴や替はりのものがもうひとつ

夕立や幽けき廊下ゆくところ

眠りたるあとのもろもろ金魚かな

女中ひとり付けて歩める泉かな

うしろより婆が来るなり余り苗

どの弁当もかがやいて植田かな

夏葱の照りはじめたる雨あがり

葉桜にいつも面白さうな犬

手にとりて廻して眺め夏の花

かき氷お腹が痛くても喰へる

【略歴】

  • 依光正樹(よりみつ・まさき)
1962年千葉県生まれ。「クンツァイト」主宰、「屋根」会員。

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