7月29日(日) (兼題「百合」・嘱目吟行句も可)
※縦書き画像をクリックすると鮮明な画像に変わります。
A会場(24人)
笹百合や雲ひきつれて旅鞄 小島明子
永方裕子選
虚子の径南瓜の蔓の横たはる 窪田英治
井越芳子選
サイダーの泡も古城をかけのぼる 櫂未知子
中田尚子選
サイダーの泡も古城をかけのぼる 櫂未知子
櫂未知子選
百合の香やたちまち晴るる千曲川 伊達浩之
B会場(22人)
新じゃがの一つ人面それも干す 島田牙城
伊藤伊那男選
自らの蕊に汚れて百合ひらく 藺草慶子
島田牙城選
百合一花世話女房の誕生日 佐藤満男
小島 健選
向日葵や人老いてゆく家の中 藺草慶子
藺草慶子選
川風に一寸浮けり糸とんぼ 海野良子
C会場(23人)
行き少し洩るるほど百合開きける 梅岡礼子
神野紗希選
おぶわれて話す子どもやわすれぐさ 山西雅子
本井 英選
熔岩原に夕立のあとの水の径 武田禪次
高峰吟行会場(27人)
小林貴子選
浅黄斑訪へばその花俯ける 大塚次郎
星野高士選
郭公の二度目に聞きしは本物 辻 梓渕
平成24年こもろ日盛俳句祭縁由/筑紫磐井
明治39年、高浜虚子は松根東洋城らを交えて句会「俳諧散心」を開いた。「散心」とは仏教用語であるが、気を散らすという意味で、河東碧梧桐が一足先に立ちあげた「俳三昧」に対するアイロニーであった。当初は毎月曜日に集まって句会を開いたという。この会は、間をおいて明治41年8月、第二回目の俳諧散心がホトトギス発行所で開かれた。今回は8月1日から31日まで連日猛暑の中で開催され、このため「日盛会」と名づけられた、参加者は松根東洋城、岡村癖三酔、岡本松浜、飯田蛇笏らであった。
本井英の提唱で現代の「日盛会」を目指し、数年前から「日盛俳句祭」が開催されている。特に3年前からは、虚子が戦争中に疎開して縁の深い小諸市に場所を移し開催し、200人近い参加者を得ている。105年後にあたる平成24年は7月27日(金)から29日(日)までの3日間、小諸市民会館等で開催された。
開催日 平成24年7月
27日(金)28日(土)29日(日)の3日間
俳句会(5句出句・5句選)
(この他、28日高原列車吟行句会・28日29日高峰高原吟行会あり)
◇会 場
小諸市民会館及びコミュニティセンター
◇付帯事業
次の記念講演会、シンポジウム、懇親会とさよならパーティー
①記念講演 7月27日(金)星野 椿氏(「玉藻」主宰)
②シンポジウム 7月28日(土)
テーマ「私にとって季語とはパート2」
司会者:本井英
パネリスト:櫂未知子・片山由美子・筑紫磐井のほか気象協会から金丸課長
シンポジウムについては、既にいろいろと発表されているが、句会の結果についてはよく知られていない。全国から集まった、同じ釜の飯を食った老若男女の雰囲気を味わってもらおうと思い、紹介する。句数が多いので、今回は、スタッフ俳人(お世話役をする中堅俳人たち)特選の作品のみを紹介する。
(参考)
- 第5回「こもろ・日盛俳句祭」
平成25年8月2日(金)~4日(日)。
「俳句の林間学校」、「こもろ・日盛俳句祭」が今年も長野県小諸市で開催されます。
現俳壇を担う中堅・若手俳人と共に「俳句会」を楽しんでみませんか。
小海線貸し切り「高原列車句会」、高峰高原「バスツアー句会」ほか楽しい企画満載です。
お一人でも、グループでもお楽しみ頂けます。
「俳句会」のあとは講演会(今年は、「運河」主宰、茨木和生氏)、シンポジウム、懇親会などなど。
問い合わせ 小諸市立虚子記念館
電話 0267-26-3010
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