【俳句新空間参加の皆様への告知】

【ピックアップ】

2013年2月15日金曜日

平成24年夏の思い出――こもろ日盛俳句祭記録(3) 筑紫磐井

7月29日(日)  (兼題「百合」・嘱目吟行句も可)

※縦書き画像をクリックすると鮮明な画像に変わります。






  • A会場(24人)

岸本尚毅選
笹百合や雲ひきつれて旅鞄          小島明子

永方裕子選
虚子の径南瓜の蔓の横たはる         窪田英治

井越芳子選
サイダーの泡も古城をかけのぼる       櫂未知子

中田尚子選
サイダーの泡も古城をかけのぼる       櫂未知子

櫂未知子選
百合の香やたちまち晴るる千曲川       伊達浩之

  • B会場(22人)

筑紫磐井選
新じゃがの一つ人面それも干す        島田牙城

伊藤伊那男選
自らの蕊に汚れて百合ひらく        藺草慶子

島田牙城選
百合一花世話女房の誕生日          佐藤満男

小島 健選
向日葵や人老いてゆく家の中         藺草慶子

藺草慶子選
川風に一寸浮けり糸とんぼ          海野良子

  • C会場(23人)

土肥あき子選
行き少し洩るるほど百合開きける       梅岡礼子

神野紗希選
おぶわれて話す子どもやわすれぐさ      山西雅子

本井 英選
熔岩原に夕立のあとの水の径         武田禪次


  • 高峰吟行会場(27人)


小林貴子選
浅黄斑訪へばその花俯ける     大塚次郎

星野高士選
郭公の二度目に聞きしは本物    辻 梓渕

 

平成24年こもろ日盛俳句祭縁由/筑紫磐井


明治39年、高浜虚子は松根東洋城らを交えて句会「俳諧散心」を開いた。「散心」とは仏教用語であるが、気を散らすという意味で、河東碧梧桐が一足先に立ちあげた「俳三昧」に対するアイロニーであった。当初は毎月曜日に集まって句会を開いたという。この会は、間をおいて明治41年8月、第二回目の俳諧散心がホトトギス発行所で開かれた。今回は8月1日から31日まで連日猛暑の中で開催され、このため「日盛会」と名づけられた、参加者は松根東洋城、岡村癖三酔、岡本松浜、飯田蛇笏らであった。

本井英の提唱で現代の「日盛会」を目指し、数年前から「日盛俳句祭」が開催されている。特に3年前からは、虚子が戦争中に疎開して縁の深い小諸市に場所を移し開催し、200人近い参加者を得ている。105年後にあたる平成24年は7月27日(金)から29日(日)までの3日間、小諸市民会館等で開催された。

開催日 平成24年7月
27日(金)28日(土)29日(日)の3日間
俳句会(5句出句・5句選)
 (この他、28日高原列車吟行句会・28日29日高峰高原吟行会あり)

◇会 場
小諸市民会館及びコミュニティセンター

◇付帯事業
次の記念講演会、シンポジウム、懇親会とさよならパーティー
①記念講演 7月27日(金)星野 椿氏(「玉藻」主宰)
②シンポジウム 7月28日(土)
テーマ「私にとって季語とはパート2」
司会者:本井英
パネリスト:櫂未知子・片山由美子・筑紫磐井のほか気象協会から金丸課長

 シンポジウムについては、既にいろいろと発表されているが、句会の結果についてはよく知られていない。全国から集まった、同じ釜の飯を食った老若男女の雰囲気を味わってもらおうと思い、紹介する。句数が多いので、今回は、スタッフ俳人(お世話役をする中堅俳人たち)特選の作品のみを紹介する。

(参考)
  •   第5回「こもろ・日盛俳句祭」
 平成25年8月2日(金)~4日(日)。
「俳句の林間学校」、「こもろ・日盛俳句祭」が今年も長野県小諸市で開催されます。
現俳壇を担う中堅・若手俳人と共に「俳句会」を楽しんでみませんか。
小海線貸し切り「高原列車句会」、高峰高原「バスツアー句会」ほか楽しい企画満載です。
お一人でも、グループでもお楽しみ頂けます。
 
「俳句会」のあとは講演会(今年は、「運河」主宰、茨木和生氏)、シンポジウム、懇親会などなど。
 
 問い合わせ 小諸市立虚子記念館  
       
        電話 0267-26-3010






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