2015年6月26日金曜日

 【特別連載】 追悼句篇 その2 -未見の人澤田和弥の夭逝を惜しむ ー   /  堀本 吟



 未見の人澤田和弥の夭逝を惜しむ        堀本 吟



荒梅雨の家庭にも坐す革命家

梅雨茸「革命前夜」という思想

語りたし革命の尾を踏みしこと

メビウスの環やさかしまに隣る人

     *

国はいちど滅びたりしと憶えども我れの未遂の書かれざる惜し

阿部定の裸身は晴れて太虚おおぞら彷徨く霊魂と男根を提げ

男には寺山修司女には管野スガあるいは阿部定

方舟を流木として放ちやれば革命の基地世界をまわる

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