2016年10月14日金曜日

第52号 あとがき

(あとがき 2016年10月18日 14:40更新)

第52号をお届けします。


合併夏・秋興帖が第六まで来ましたよ。秋といえども夏に近いような暑さが続いている最近ですので、この夏・秋合併は妙に時候にハマっていますね。

俳句四季、WEP俳句通信の抜粋に加え、柳本さんの短詩時評ではタイトルについての考察です。

確かに最近のタイトルは何かにつけて長い。小説も詩歌も垣根がなくなってきているということでしょうかね。8月末から9月にかけて、谷崎潤一郎賞受賞の長嶋有さんと絲山秋子さんに二週に渡ってそれぞれ話を聞ける機会があり、二人のタイトル付についてちょうど考えていました。

「三の隣は五号室」(長嶋有)に比べ、「薄情」(絲山秋子)のタイトル付が妙に古風に感じていて、「末裔」あたりから、漢語調になっているのか? と思ったり…。

タイトル付はいつも悩みに悩みます。・・・ということで、どこも削れなくなり、かの狼の句をまるごとタイトルにして、最短になるように「には」をつけてみました。遅くなりましたが、今号を全て更新しました。


さて、世の中のニュース。

ノーベル文学賞がボブディランに決定とか。

ニュースで見ていると、本人は沈黙を守り、更に、ノーベル賞事務局が本人に連絡が取れないという記事も見ます(2016年10月15日付朝日新聞)。もしかして、ノーベル賞受賞辞退の可能性もあると、現在、世の中はじっと彼の動向を見守っているところですね。ネット検索してみると、かつて、ノーベル文学賞を辞退した人にジャン=ポール・サルトル(文学賞・フランス)、ボリス・パステルナーク(文学賞・旧ソ連)がいるようです。さてディランはどうなるのか。

放置していたCDから「ライク・ア・ローリングストーン」を聴いてみました。サビの部分の How does it feel, how does it feel? の息を吐くような語り口になんかグッときました。 How  というのがそういう息を作るんですね。今更ながらそれがディラン節たる所以なんだろうな…と。


How does it feel, how does it feel?
To be without a home
Like a complete unknown, like a rolling stone


ディラン節の変容をしばらく聴いてみようと思います。





※画像をクリックすると音と映像が流れ出します。念のため…

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