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【「BLOG俳句新空間」100号記念】特集『俳句帖5句選』その3
坂間恒子
皇帝ダリア
冬の星一直線に頭と尾骨
蕗の薹虚子の系譜のねむらない
深海の尾ひれのそよぐ夕桜
棺出るとき皇帝ダリアに風
紛争に終わりのなくてしろさざんか
岸本尚毅
憤死して落葉の宮に祀らるる
世紀末過ぎて久しき昼寝かな
南瓜抱く夕焼村の村長は
灯籠やお供へものを蜂が這ひ
歪めたる顔のやうなる茸かな
加藤知子
少し湿る花びらほどの霊安室
水中花睡眠障害症候群
炎天として震洋艇とすれ違う
秋暑し小股にはさむ大言海
ちちろ鳴くあなたにちかづくための闇
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