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【「BLOG俳句新空間」100号記念】特集『俳句帖5句選』その6
西村麒麟
狐火をほのぼの見るや初句会
鳰泳ぐ鳰より別れ来し如く
よたよたとスケート場を歩き切る
地虫出て他の地虫を見てをりぬ
滝少し空中を行き落ちにけり
渕上信子
夕ひばり黒点となるまで
春をかなしむ家持のごと
薔薇薔薇苑をはみだして咲く
夏帽子鸚哥が「アホンダラ!」
断捨離すこしして後の雛
小野裕三
風の身体持ち試着室を覗く夏
骨董市に王様の首冬木立
旱星航海記濃く匂い立つ
ほぼ空の大きさである初詣
夏の浜雨の拙く降りにけり
田中葉月
春光をあつめ片足フラミンゴ
ぼうたんのの花片の中に身投げする
月光をあつめてとほす針の穴
この辺り鳥獣戯画のクリスマス
風花す銀紙ほどのやさしさに
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