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2014年2月28日金曜日

【竹岡一郎作品 No.7】 無期の虹・月の特区 竹岡一郎

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   無期の虹・月の特区    竹岡一郎


虹の根を食べれば人でなくなるよ

墓原や虹刈るやうに首狩られ

落人の朝な朝なに虹が立つ

国葬や虹まとへるは咎送(とがおくり)

虹吐いて白骨となる幼な君

議事堂へなだるる虹を舐め取らむ

虹の根に孕まれて待つ怒りの日(ディエス・イレ)

海溝に虹の根張れば直ぐ開戦

この稼業虹舐め殺す口伝あり

虹純白にして私の手が漆黒

月輪(ぐわちりん)や獄卒われへ虹微塵

牛頭(ごづ)なれば月球の獄韻かせむ

月光捌く店舗いづれも地下二階

渇くらし月蝕祭の恋人ら

満月の化身のけもの毛づくろひ





【作者紹介】

  • 竹岡一郎(たけおか・いちろう)

昭和38年8月生れ。平成4年、俳句結社「鷹」入会。平成5年、鷹エッセイ賞。平成7年、鷹新人賞。同年、鷹同人。平成19年、鷹俳句賞。
平成21年、鷹月光集同人。著書 句集「蜂の巣マシンガン」(平成23年9月、ふらんす堂)。

1 件のコメント:

  1. 現代俳句協会第34回評論賞おめでとうございます!!

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