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2014年2月7日金曜日

【竹岡一郎作品 No.4】  狐わらし 1   竹岡一郎


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   狐わらし 1   竹岡一郎

大狐星の匂を曳き来たる

狐詫ぶ人の世に吾を置きしこと

雪よりも清き狐の母ならむ

町も森も抜けて狐と夜の高み

狐火の照らす鍾乳洞壮麗

白き尾に夜をくるみけり狐の母

重き瞼に狐の母のすずしき息

嬉し誇らし母も吾も狐であつた

狐の母大自在なる尾を一振り

天籟に狐の母のねび勝る



【作者紹介】

  • 竹岡一郎(たけおか・いちろう)

昭和38年8月生れ。平成4年、俳句結社「鷹」入会。平成5年、鷹エッセイ賞。平成7年、鷹新人賞。同年、鷹同人。平成19年、鷹俳句賞。
平成21年、鷹月光集同人。著書 句集「蜂の巣マシンガン」(平成23年9月、ふらんす堂)。

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